ちゃんぶくろについて
「ちゃんぶくろ」をご存じでしょうか?
お茶を煮出す時に使われるお茶パック。
現代日本では便利な使い捨てのお茶パックが使われることがほとんどかと存じます。
日本全国に茶を煮出す用途で使われる
茶袋と呼ばれる民具は数多くありますが
袋というだけあって、布製のものがほとんどです。
山添村にはそれを竹で作る職人さんがおられました。
2014年 国土緑化推進機構により「森の名手・名人」に選定もされ
竹細工で作る丸いちゃんぶくろを誰が考えたのかは定かではありませんが
山添村のちゃんぶくろといえばその職人さんの作るちゃんぶくろが有名で、
引退されてからも惜しまれる声がたくさん聞こえておりました。
写真の右側前職人さんの作ったちゃんぶくろ。
3年近く使ってきて真っ黒に染まっています!
袋というよりは小さな籠で、
もはやまったく袋ではないのですが…!!
小さいながらも、蓋と本体に分かれており中に
お茶を入れて煮だすことができます。
やかんで沸かしても急須と同じように
ちゃんと茶葉がしっかり踊ることにより
お茶パックで入れるよりもお茶が美味しく、
自然の竹でできていることから漂白剤や有害物質の心配がなく人体への影響にも安心。
壊れない限りはずっと使えるし、お茶のタンニンで
徐々に黒く染まっていくのが何とも愛おしい。
もし壊れて山に返しても、自然への悪影響もなく大地に還る。
というとてつもなくサステナブルで愛おしいキッチングッズ。
その哲学にほれ込み、探し求めているものの買えない!
という方がたくさんおられる状態が長年続いておりました。
ちゃんぶくろ復活秘話。
途絶えてしまったちゃんぶくろの文化。
筆者ひろも、噂を知ったころにはすでに職人さんが引退された後で
ぜひ欲しい!と思っていた所でしたがすでに時遅し、
探しても全然ない!という状況でした。
そんな時、某所で出会った茶農家のお嫁さん。
茶農家関係ない場所で出会い、世間話的に
私「ちゃんぶくろって知ってる~?」
Mさん「えー? 知らん~?」
と、話していたらまさかまさか、
その話している空間その場所で
輪ゴムやおもちゃをしまう小物入れにされていて
「これやーーーーーーーーー!!!!」
と、叫んだことを今でも忘れません(笑)
その後、ちゃんぶくろでお茶を沸かすとめちゃくちゃ美味しい!
と、感激してハンドメイドが得意であったことから
作ってみたい…!と、志を持ってくださいましたが
編むよりも竹の目利きや調達の重要性を知り
竹を割り、均一な素材を作る竹ひご作りが大変なこと
自然の材料相手にコツが掴めず何度も断念して
作ってみたい!と言うてから
数年越しに完成させはったことは
本当に努力の賜物でしかありません。
ちゃんぶくろは山添村の自慢の宝ですが。
彼女もまた山添村の宝!!
山添村の茶農家に大阪から嫁いできて繁忙期はお茶の仕事に
子育てに本業のお仕事にめっちゃ忙しいのに地域を盛り上げるためにと頑張ってくださってます。
「作り手さんの思い。」
前述の通り作り手さん達は、ちゃんぶくろ専門職人ではなく、
ちゃんぶくろ文化の保存のために地域活動の一環として復活に取り組んで来られました。
商売目的ではなく「山添村に来てもらう動機にして頂きたい!」
「山添のお茶を広めたい」という地域貢献のために作ってくださっている
ということをあらかじめご了承ください。
購入希望の方にはご不便をかけますが、
地域に貢献したい、わざわざ山添村に来てくださるという方にこそ
お渡ししたい。という作り手さんの思いを汲んで頂けたら幸いです。
◆価格・購入方法の流れについて
2024年6月20日現在
価格はひとつ3300円【税込】
箱付き3500円【税込】
①販売店は奈良県山添村のSoyelのみで、入荷があればSNSでお知らせします。
②予約希望の方は公式ラインからご予約ください。
※ラインがどうしても難しい方のみ、Soyelにて受付表に名前と電話番号を書いて頂き、
作り手さんから連絡して頂きます。
③基本受け取りはSoyelにご来店頂くことお願いしております。
※通販は対応しておりません
※今後ふるさと納税の返礼品の場合のみ発送予定です
★問い合わせについて
・作り手さんは普段は別の仕事をしており、個人の携帯しかないため公に出来る電話窓口はなく、たくさん問い合わせをいただいても対応できる状況になく、問い合わせ・予約後もお待ち頂く場合があります。ご理解、よろしくお願いいたします。
ちゃんぶくろ保存協会?
その素晴らしさから「欲しい!」という需要が高まっているちゃんぶくろですが、
全国でも作れる方が数名しかおらず、限られているため
そのうち悪質な模倣商品が出てこないかと危機感を持ち、
ちゃんぶくろ文化が長く続くよう、保護に努めたいと考えております。
2024年6月現在、商標登録を出願しておりますが、
その目的は国内の職人さんによる「ちゃんぶくろ」
の保護のためであり、他者による製造を阻害するものではありません。
今後、クラウドファンディングやふるさと納税などで
素晴らしい「ちゃんぶくろ」文化を継承していく所存です。
どうか、温かい応援をよろしくお願いいたします!!
2024年6月22日
記事・写真:Sun-ten 代表 廣 美幸
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